
Notionが繋いだ部門と部門。組織の壁を超えた連携でビジネスを加速させるファインディ
毎年100名規模で従業員が増加し急成長を続けるファインディでは、部門ごとにプロジェクト管理やタスク管理など複数のツールを併用していました。その結果、情報を探すのに手間がかかり、業務に支障が発生していました。2025年5月、Notionを全社導入したことで、検索性の良さやAI活用によって業務効率が大きく向上するだけでなく、情報が一元化されたことにより部門連携もスムーズになりました。ファインディはNotionによって部門の壁を超え、全社一丸となってビジネスを進めています。
情報が見つからず業務が停滞。Notionで情報集約とAI活用を前提にした基盤の再構築へ
ITエンジニアに特化した人材サービスやSaaSの開発・提供を行うファインディは、現在年間で約100名の従業員が入社しています。従来、プロジェクト管理やドキュメント管理において異なる複数のツールを活用してきた同社ですが、会社規模が拡大するにつれ、情報散在による課題を抱えるようになりました。従来導入していたドキュメント管理ツールは、キーワード検索には分類や整理に手をかける必要がありましたが、同社の成長スピードではそのような運用がマッチしなくなっていました。結果、検索が機能しなくなり情報の所在がわからないことで、最新の組織情報や意思決定に関する情報が必要なオンボーディング業務や部門横断プロジェクトの進行に支障が出ていました。
こうした背景から、「情報集約とAI活用を前提にした基盤」再構築のため、移行先に選んだのがNotionです。当時、開発チームが既にプロジェクト管理でNotionを先行して利用しており、「検索の有効性などに評価が得られている状況だったことが大きい」と高島さんは振り返ります。中でも特にファインディと相性が良かったのが、Notionの持つ柔軟性です。急成長中の同社でも、Notionは組織の変化に応じて情報構造を柔軟に調整できます。また、海外エンジニアとも協働する機会が多い同社にとって、世界共通のUI/UXを持つNotionは、国内外のメンバーがストレスなく使用できる点も魅力でした。経営層からも、グローバル展開のしやすさ、検索性、柔軟性、そして将来的なAI活用による業務効率化の布石になるという評価を得られたことから、Notionの全社導入が決定。コストダウンよりも、生産性向上と情報の可視化、AI活用の最大化を狙った意思決定でした。


以前は他部門の情報を知りたければSlackを通して担当者に聞いていましたが、今は自分の欲しい情報はNotionで検索すれば自分で手に入れられるようになりました。

セキュリティマネジメント室 室長
朝会からリリースまで「ここを見れば全てがわかる」。Notionページをハブにして開発情報を集約
ファインディの開発部門では、「朝会からリリースまで作業すべてを走らせるハブ」としてNotionを運用しています。各チームのダッシュボードでは、所属メンバーやチームの目標、リリースカレンダーや勤怠まで全てが見れるように整理されています。
Notionを情報のハブにしたことで、開発メンバーの意思統一が図りやすくなりました。スクラム開発を進めるにあたり、スプリントごとにタスクの情報をNotionのデータベースを使って管理し、ボードやカレンダーなど複数のビューを切り替えることで未完了や優先度の高いものを効果的に洗い出しています。さらに進行状況はバーンダウンやベロシティのチャートを使って可視化しています。優先度の高いタスクの抽出や進行状況のビジュアル化により、全メンバーが一目で現状把握ができ、認識の統一が容易になったのです。
Notionの導入は開発現場における作業時間削減にも効果を発揮しています。従来は情報を共有する際に複数ツールを跨いで転記やインポートの作業が必要でした。全社レベルで情報基盤をNotionに統一したことにより、資料共有もNotionのリンクを送るだけで完了しています。また、GitHub連携を使ってNotionで管理しているタスクとGitHubのイシューや PR (プルリクエスト)を一元管理することで、膨大なGitHubのリンクを手作業でコピーアンドペーストする必要がなくなりました。こうした積み重ねにより案件の振り返りと改善のための「考える時間」が生まれ、部門全体の学習速度も向上しています。

部門間の情報連携をNotionで強化。開発部への問い合わせは半減し、ユーザーの声を活かす仕組みへ
Notionを導入する以前はビジネス部門と開発部門が異なるツールで情報管理をしていたため、両部門がお互いの最新情報を把握しづらい状況でした。そのため、「いつリリースされますか?」「この機能の詳細を教えてください」といった問い合わせが日常的に発生し、開発メンバーは対応に時間を取られていました。
一方で、ビジネス部門が収集したユーザーからの課題・要望(VoC)を開発部門がすぐに確認できないことで、顧客のニーズをプロダクトに反映しにくくなっていました。Notion導入前はプロダクトマネージャーがスプレッドシート上で整理したVoCがエンジニアに渡されるため、エンジニアは各VoCがどの施策に紐づいているかをすぐに確認できませんでした。 Notionの全社導入によって大きく進んだのが、この開発部門とビジネス部門の情報連携です。互いの情報を素早く閲覧できるようになったことで、ビジネス部門は開発部門の情報を取得できるようになり、開発部門への問い合わせ数は半減しました。また、開発部門はリレーションで紐づいたVoCを参照できるため、ユーザーの声を今までよりサービスの品質向上に活かせるようになりました。「ビジネス側の顧客への提案や、それに対する顧客の反応は今まで少し遠かったのですが、現在はNotionに行けば閲覧できます。顧客の声を近く感じられるのはありがたいです」とプロダクトマネージャーの安川さんは語ります。
スムーズな連携は職種間でも生まれています。プロダクトのデザインに関わる制作においても、今まではエンジニアからデザイナーに依頼をしていましたが、現在はデザイナー側で「この依頼が来そうだから先に準備しておく」といった先回りの動きが起こり、成果物の完成スピードが早くなりました。このように情報を自分で取りに行ける環境は、個々人の主体性を引き出し、組織に好循環を与えています。


ファインディの開発チームはスピード感をもって開発サイクルを回しています。この早いサイクルに対応できるNotionの柔軟さは、私たちの開発スタイルと合致しています。

プロダクトマネジメント室 Team+企画 マネージャー
Notion AIでリリースの告知文章の作成時間が1/6に。Notionがファインディのビジネスを加速する
ファインディでは全従業員の86%がNotion AIを利用しています。この高い利用率の理由は、非エンジニアでも使いやすく、簡単なプロンプトで優れた成果物を生成できるところにあります。
特に活用されているのは新機能やサービスリリースの告知文の作成です。新しいリリース情報があると、国内・海外向けメールマガジン、 Slack投稿用のテキストなど4種類の告知文を作成する必要がありますが、Notion AIを使ってリリース情報に定型プロンプトを適用すれば、投稿先に合わせた告知文を日・英両言語で同時に生成します。従来約3時間かかっていた作業はNotion AIを活用したことで30分に短縮されました。
また、同社では「AIミーティングノート」を開発作業に活用しています。開発に向けたユーザーインタビューを行う際に、AIミーティングノートを利用してユーザーの声をまとめ、そこから要望を集約しています。その要望をNotion MCPで連携させたCursorに読み込ませることで、リサーチ内容を構造化。AIミーティングノートによる「リサーチ→PRD作成」の効率化の仕組みを構築しました。
Notionで業務効率化と部門間のスムーズな連携、そしてNotion AIによる業務の自動化を実現したファインディ。今後はチャットツールにあるフロー情報もNotionに集約し、Notionにアクセスすれば会社のすべての情報を確認できる状態を目指しています。全社員がNotionを使って他部門の情報を閲覧できることで、自分の業務の質をより高めていく。Notionが部門と部門を繋ぎ、ファインディのビジネスを加速させています。







